私は、健康プロデュース学部の健康栄養学科で食の安全に関する分野の科目を担当しています。健康プロデュース学部の学生が履修する授業で「あなたは、普段の食生活で食品添加物についてどれくらい意識していますか?」と質問すると、「全く意識していない」という回答から、「かなり意識している」という回答までさまざまです。中には、食べても大丈夫?と思っている学生がいるかもしれないので、以下のような話をします。
食品添加物を使用する目的は、保存料や酸化防止剤のように食品の腐敗や酸化による変質を防いで食品の品質を保ったり、甘味料や着色料のように食品の嗜好性を向上させたり、あるいは、にがりやかんすいのように食品の製造や加工のために欠かせないなどであり、私たちが安全で豊かな食生活を送るために大事な役割を果たしています。では、その安全性はどのように評価されているのでしょうか?食品添加物として使用するためには、まず実験動物を用いて、くり返し食べさせても悪い影響がないか、がんを起こす作用がないか、アレルギーを起こす作用がないかなどの毒性試験を実施し、この結果からヒトがその食品添加物を一生涯にわたって毎日摂取し続けても健康への悪影響がないと推定される一日あたりの摂取量(一日摂取許容量:動物実験で毒性が認められなかった量の1/100量)を設定します。この量を超えないように食品添加物の使用量や使用できる食品などが決められています(使用基準)。また、食品添加物を使用している食品をスーパー等で購入し、含まれている食品添加物量を分析して(マーケットバスケット方式)、一日摂取許容量を超えて摂取する可能性がないかについて調査が行われています。このように、食品添加物の安全性は科学的な根拠に基づいてリスク評価・リスク管理されています。ただし、極度に偏った食事をすると、ある一定の食品添加物を多量に摂取してしまう可能性があるので注意が必要です。栄養面の理由からだけでなく、安全面の理由からもバランスの良い食生活を心がけることが大切です。使用されている食品添加物を知りたい場合は、食品の包装表面に記載されている食品表示を確認してください。原材料の後半にスラッシュ(/)で区切って食品添加物が表示されています。自分が食べようとする食品にはどのようなものが含まれているのか確認し、自ら選んで、納得して食べることができるようになって欲しいと思います。
と、このような内容です。今後も授業等を通して食の安全に関する知識を伝え、リスクコミュニケーションの一端を担っていきたいと考えています。
食品添加物を使用する目的は、保存料や酸化防止剤のように食品の腐敗や酸化による変質を防いで食品の品質を保ったり、甘味料や着色料のように食品の嗜好性を向上させたり、あるいは、にがりやかんすいのように食品の製造や加工のために欠かせないなどであり、私たちが安全で豊かな食生活を送るために大事な役割を果たしています。では、その安全性はどのように評価されているのでしょうか?食品添加物として使用するためには、まず実験動物を用いて、くり返し食べさせても悪い影響がないか、がんを起こす作用がないか、アレルギーを起こす作用がないかなどの毒性試験を実施し、この結果からヒトがその食品添加物を一生涯にわたって毎日摂取し続けても健康への悪影響がないと推定される一日あたりの摂取量(一日摂取許容量:動物実験で毒性が認められなかった量の1/100量)を設定します。この量を超えないように食品添加物の使用量や使用できる食品などが決められています(使用基準)。また、食品添加物を使用している食品をスーパー等で購入し、含まれている食品添加物量を分析して(マーケットバスケット方式)、一日摂取許容量を超えて摂取する可能性がないかについて調査が行われています。このように、食品添加物の安全性は科学的な根拠に基づいてリスク評価・リスク管理されています。ただし、極度に偏った食事をすると、ある一定の食品添加物を多量に摂取してしまう可能性があるので注意が必要です。栄養面の理由からだけでなく、安全面の理由からもバランスの良い食生活を心がけることが大切です。使用されている食品添加物を知りたい場合は、食品の包装表面に記載されている食品表示を確認してください。原材料の後半にスラッシュ(/)で区切って食品添加物が表示されています。自分が食べようとする食品にはどのようなものが含まれているのか確認し、自ら選んで、納得して食べることができるようになって欲しいと思います。
と、このような内容です。今後も授業等を通して食の安全に関する知識を伝え、リスクコミュニケーションの一端を担っていきたいと考えています。
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